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我々は宇宙最古の光と呼ばれる宇宙マイクロ波背景放射(Cosmic Microwave Backgound, CMB)の観測から宇宙初期に起こったとされるインフレーションの検出を目指し、現代宇宙論の開拓に力を入れています。また、超伝導体を用いた独自の高感度ニュートリノ検出器の研究開発やダークマターの探索実験にも取り組み、これらの研究を通して新しい宇宙像と素粒子物理学の発展を目指しています。
宇宙はどのようにして生まれたのか?
かつて宇宙は灼熱の火の玉でした。ビッグバン理論という言葉を聞いたことがある人は多いかもしれません。「大きな爆発」を表し、宇宙誕生と合わせて語られるこの言葉ですが、実はビッグバン理論だけでは我々の宇宙は説明しきれず、パズルのピースが足りないような状態です。足りないピースの名前はインフレーション。ビックバンのその前に起こったとされる超急激な空間膨張現象の呼び名です。我々はビックバンが放った宇宙最古の光を頼りに、残りのピースを探しています。
我々を構成する物質は何だろう?
全ての物質は素粒子の組み合わせでできています。素粒子とは、電子やクォークのようにそれ以上分割できない最小の粒子のことです。これらの素粒子がどのように相互作用し、宇宙の構造や性質を形づくっているのかを明らかにすることを目指しています。特に、ニュートリノとダークマターという2つに着目して研究を進めています。
素粒子の一つであるニュートリノは、他の物質と非常に反応しにくいため、多くの謎が残されています。我々は、太陽からやってくるニュートリノを観測することで、その正体に迫ろうとしています。また、ダークマターは宇宙の物質の約8割を占める謎の物質です。どんな素粒子でできているかもわかっていません。我々は、電波を使った新しい実験によって、その謎を解き明かそうとしています。