Paris-Saclay大学のBruno Maffei教授が当研究室を訪問し、約2週間に渡ってLiteBIRDやCMBの次世代実験に関する議論を行いました。滞在最終日の前日(24/07/10)には物理談話会が開かれ、次世代のCMB気球実験であるBISOU [1]の概要を紹介していただきました。
BISOUはCMBの周波数(スペクトル)を高精度に測定し、黒体放射スペクトルからのズレを精査します。NASAによって打ち上げられたCOBE衛星が搭載したFIRASという装置が測定して以来、30年間にわたってCMBのスペクトルは測定されていません。
黒体放射スペクトルからのズレが測定できれば、宇宙初期にエネルギー状態が明らかとなり、宇宙の熱史について新たな知見が得られると期待されています。
参考文献
[1] B. Maffei te al., “BISOU: a balloon project to measure the CMB spectral distortions”, arXiv:2111.00246