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平成30年度(2018年度)第8回 物理教室談話会

題目 ヒッグス物理から新物理へ -LHC, ILCと重力波の相乗効果-
講師 兼村 晋哉 氏
(大阪大学大学院理学研究科 教授)
日時 平成31年1月16日(水) 15:30~
場所 理学部本館 22講義室
概要  2012年にヒッグス粒子が発見され、電弱対称性の自発的破れに基づく素粒子の質量生成機構は実証された。しかしながら、標準理論のヒッグスセクターは理論建設の際に暫定的に導入されたものであり、ヒッグスセクターの真の構造や対称性の破れの力学的要因、背後の新物理は依然として未知である。一方、標準理論の枠では説明できない諸問題(ニュートリノ振動問題、宇宙バリオン数非対称性問題、暗黒物質問題等)の存在からも、新物理の必要性は明らかである。
 本講演ではヒッグス物理の解明が標準理論を超えた新物理への鍵であるという立場にたち、ヒッグスセクターが持つ様々な可能性や、諸問題を解く新物理のシナリオを議論する。また、現行及び将来の加速器実験や重力波実験等の助けを借りて、どのようにヒッグスセクターの構造を解明し、新しい物理理論に実証的に迫っていくか等を具体例を用いてわかりやすく話したい。
世話人 異分野基礎科学研究所・量子宇宙研究コア 吉村 浩司(内線8499)