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平成26年度(2014年度)第9回物理教室談話会

題目 フラストレーションがもたらす新規強相関f電子物性
講師 青木勇二先生
(首都大学東京大学院理工学研究科)
日時 平成26年11月6日 16:30~
場所 コラボレーション棟3Fコラボレーション室
概要   幾何学的フラストレーションをもつ結晶格子の上に磁性イオンが配列された系では、磁気秩序が抑制されスピンが量子液体的に振る舞ったり、特異な空間変調を持つ磁気構造が形成されたりすることがわかっている。このような、「幾何学的フラストレーションがもたらす特異な磁性」のこれまでの実験的研究は、ほとんどが絶縁体に対して行われてきた。伝導電子が存在するf電子系化合物では、f電子の持つ磁気モーメントを伝導電子が遮蔽する近藤効果や、磁気モーメント間の磁気的相互作用を伝導電子が媒介するRKKY相互作用が共存-競合する状況のため、非自明な基底状態が現れることが期待される。  この講演では、我々の最近の研究から、(1) Ising spin-1/2反強磁性体SmPt2Si2における部分無秩序近藤副格子形成の可能性と、(2) 最近発見された層状超伝導体Ce(O1-xFx)BiS2におけるCe(O1-xFx)ブロック層内の強い2次元性を持つspin-1/2正方格子に発現する量子臨界的挙動について紹介する。
世話人 野原 実(内線:7828)