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梶田隆章教授のノーベル物理学賞受賞、おめでとうございます。

東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章教授は、Arthur B.McDonald氏(カナダ) と共に、「ニュートリノに質量がある証拠を示したニュートリノ振動の発見」 の功績に より、2015年ノーベル物理学賞を授与されることが決まりました(10月6日)。

梶田氏は1998年にスーパーカミオカンデ実験により観測された大気ニュートリ ノを精密に解析することでその証拠を発見しました。

 岡山大学理学部物理学科の宇宙素粒子実験グループの 作田誠教授、小汐由介准教授、石野宏和准教授は、1996年実験開始からスーパーカミオカンデ実験にメンバーとして参加しておりました。今回の梶田氏の受賞は共同実験メンバーとして大変喜ばしく、また誇らしく思います。岡大グループは、現在、スーパーカミオカンデ実験において、超新星爆発からのニュートリノ検出のため、他機関や岡大大学院生と協力して研究開発を行っています。
また、T2K ニュートリノ振動実験、ハイパーカミオカンデ実験や宇宙マイクロ波背景放射観測の研究開発も行っています。

このノーベル賞受賞で、ニュートリノ物理分野、さらには基礎物理分野がさらに活性化し、若い学生・研究者が興味を 持ってくれる事を願っています。また、将来、宇宙素粒子に関する新たな発見があると期待しています。

 ちなみに、来月11月8-14日に岡山大学(国際交流会館)において、大学院生や研究員対象に「ニュートリノ原子核反応国際スクールNuSTEC-15」 を岡山大学・新学術領域「地下素粒子原子核研究」共催(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構協賛) で行います。
そこでニュートリノ反応の基礎講義だけでなくニュートリノ振動、2重β崩壊の最先端の結果も講演されます。

(文責作田誠、内線7822)

http://indico.ipmu.jp/indico/conferenceDisplay.py?confId=71