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題目 |
X線コンプトン散乱によるクロスオーバー現象の可視化 |
講師 |
櫻井吉晴 先生
(岡山大学客員教授、(財)高輝度光科学研究センター グループリーダー) |
日時 |
平成24年12月6日 16:15~ |
場所 |
コラボレーション棟3F コラボレーション室 |
要旨 |
X線コンプトン散乱の測定技術と解析手法は高エネルギー放射光X線の利用とともに進歩し、
物質中電子の軌道状態とフェルミ面を運動量空間上に可視化する実験手段として定着してきた [1]。
本談話会では、X線コンプトン散乱による軌道状態とフェルミ面の可視化の概略を説明した後、
最近の研究例(LaCoO3、LSCO [2]、CeRu2Si2 [3])をとりあげて、各クロスオーバー現象にともなう軌道状態/フェルミ面の変化の様子を議論したい。
LaCoO3の実験は、浅井吉蔵教授(電気通信大学)、小林義彦准教授(東京医科大、物理)との共同研究である。
[1] 小泉昭久、伊藤真義、櫻井吉晴、放射光 25, 153-165 (2012)
[2] Y. Sakurai, M. Itou, B. Barbiellini, P. E. Mijnarends, R. S. Markiewicz, S. Kaprzyk, J.-M. Gillet, S. Wakimoto, M. Fujita, S. Basak, Yung Jui Wang, W. Al-Sawai, H. Lin, A. Bansil and K. Yamada, Science 332, 698-702 (2011).
[3] A. Koizumi, G. Motoyama, Y. Kubo, T. Tanaka, M. Itou and Y. Sakurai, Phys. Rev. Lett. 106, 136401 (2011).
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世話人 |
横谷 尚睦(内線:7897) |
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