平成18年度 第2回
物理教室談話会


題目 スピンナノチューブの新奇な量子相転移
講師 日本原子力開発機構 坂井徹 主任研究員
日時
平成18年7月3日(月)17:30-
場所 コラボレーションセンター 3階 コラボレーション室
岡山大学津島キャン パス内
要旨
 
複数本並んだ量子スピン鎖の鎖間方向にも相互作用がある系はスピンラダーと 呼ばれているが、両端の鎖の間も同じ相互作用で周期的につながった系をスピン チューブと呼ぶ。最も単純なスピンチューブは3本鎖スピンチューブであるが、 相互作用がすべて反強磁性的な場合には、鎖間方向に強いフラストレーション が働くため、3本足スピンラダーがギャップレスであるのに対し、スピンチュ ーブはスピンギャップを持つ。このスピンギャップに起因した量子相転移の 性質を、有限系の数値対角化と密度行列繰り込み群により解析した結果を 報告する。実際に合成された3本鎖スピンチューブの実験についても言及す る予定である。
世話人 理学部物理学科 原田 勲 (内線7808)



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