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エネルギーギャップが完全に開くトポロジカル超伝導体の発見―量子コンピューターへの応用が期待―

◆発表のポイント

  • トポロジカル絶縁体・超伝導体と呼ばれる物質は、従来の導電体に比べてエネルギーロスが少ないことや、量子コンピューターなどへの応用が可能であることから注目を集めています。
  • その産業応用に必要とされる、エネルギーギャップが完全に開いた状態のトポロジカル超伝導体は、世界中で研究が進められているものの、いまだ発見されていませんでした。
  • 3年前に発見したトポロジカル超伝導体に改良を加えて合成した物質CuxBi2Se3(x>0.46)において、エネルギーギャップが完全に開くことを発見しました。
  • 量子コンピューターなどの次世代デバイスへの応用が期待されます。

 岡山大学大学院自然科学研究科(理)の鄭国慶(テイ コクケイ)教授、俣野和明(マタノ カズアキ)助教、神戸高志(カンベ タカシ)准教授らの研究グループは、エネルギーギャップを持つトポロジカル超伝導体CuxBi2Se3(x>0.46)を発見しました。本研究成果は1月13日、英国の科学雑誌「Nature Communications」に掲載されました。
 トポロジカル超伝導体は従来の超伝導体とは異なり、波動関数に「ひねり」があり、特にエネルギーギャップが完全に開くと特徴的な表面状態が現れます。その表面状態が、次世代のコンピューターとされる量子コンピューターへ応用されることが期待されています。本研究成果は基礎研究だけでなく、超伝導の新たな産業応用に道を開くものとして注目されています。




新たに発見したトポロジカル超伝導体の結晶構造



◆研究者からのひとこと

 本研究では、若い大学院生たちが大いに活躍しました。この研究分野は近年急成長したものの、まだ多くの課題が残っています。若い方々の参入や産業界の方々との共同研究を期待しています。
鄭教授

■論文情報論 文 名:Direction and symmetry transition of the vector order parameter in topological superconductors of CuxBi2Se3掲 載 紙:Nature Communications著  者:河合哲大, C.G. Wang, 神鳥吉史, 厚朴優樹, 俣野和明, 神戸高志, 鄭国慶D O I:10.1038/s41467-019-14126-wU R L:https://www.nature.com/ncomms/

<詳しい研究内容について>
エネルギーギャップが完全に開くトポロジカル超伝導体の発見
―量子コンピューターへの応用が期待―


<お問い合わせ>
岡山大学大学院自然科学研究科(理)
教授 鄭 国慶 
(電話番号)086-251-7813
(FAX番号)086-251-7830